20年近く愛用したローテーブルは、天板がところどころ欠けてしまっていましたが、土台の部分はしっかりしていて、比較的キレイ。裏のネジを外してみると、意外と簡単に取れたので、土台の部分は残して天板を新しく作るという、テーブルのリメイクにチャレンジしました。
BEFORE
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手作り天板の材料となる木材は?
私が選んだのは1×4のホワイトウッドです。ホワイトウッドやSPF材は安価ですが、屋内で使うちょっとした家具ならば、全く問題なし。柔らかくて扱いやすいので、女性や初心者にはぴったりの木材かと思います。
この木材は、とても軽いのも良いところ。前の天板はとても重くて移動するのが大変だったけれど、劇的に軽いテーブルに生まれ変わります。塗装を施したものも売られていましたが、今回は自分で塗装までするので、白い方を選びました。
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うちにあったテーブルのサイズは奥行きが58cm、幅が88cm。これに合わせて作るために、ワンバイフォー材、6フィートのものを4本購入しました。
DIY初心者の場合、木材のカットは、ホームセンターでやってもらうのがオススメです。家に丸ノコがあれば正確にカットすることも可能ですが、まっすぐに切るのはなかなか難しいんですね。木材を買えば1カット20円〜50円くらいでカットしてくれるサービスがあるので、ぜひ利用しましょう。
ちなみにカインズホームではweb注文の場合、直線カット5カットまで無料。店舗で木材を購入した場合、1カット50円。ロイヤルホームセンターでは、通常1カット20円のところを、会員カードの提示で10カットまでが無料でした。(2020年4月現在)
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細い木材を繋いで1枚の板にする方法
「ダボ継ぎ」という方法で、板を継ぎ合わせます。まず、板の側面にダボ穴という穴を開けるのですが、ドリルを使って正確な位置にずれずにまっすく穴を開けるのは、なかなか難しいようなので、ドリルガイドを買ってみました。
穴を正確に開けるための道具で、ガイド本体の他に、ドリルの刃とストップリングが6mm、8mm、10mmの3種類。それぞれ一つづつ入っていました。木ダボは、8mmサイズの100個入り。マーキングポンチもセットになっているものです。
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ドリルガイドの方は、微妙に位置がズレる、ストップリングはしっかり固定できない、ドリルの刃はすぐに切れ味が鈍る・・。という感じで、あまりよくなかったです。結局下の写真のように、木材で両脇を支え、壁に押し付ける感じで固定。
穴を開ける木材を手でしっかりと持ち、真上から垂直にドリルを押し込むようにすると、綺麗に穴が開けられました。ちょっとしたコツがありますが、慣れれば大丈夫。一つできたらあとは同じことの繰り返しです。
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木ダボ全体の長さの半分くらいの位置の穴を開けたいので、目印をつけておきます。
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穴を開ける位置に印をつけます。ダボ穴の間隔は20cmにしました。板の中心に穴を開けられるように気をつけて。ドリルを垂直に一気に押し下げるように。
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穴を開けたらマーキングポンチを差し込み、連結する方の板に押し付けて、印をつけます。あとは同じようにドリルで穴を開けます。
一つ一つ、うまくハマるか確認しながら60個のダボ穴を開けました。穴の位置がずれてしまい、綺麗にハマらなかった場合は少しずらして違う位置に穴を開け直すなどで対応。
どの板とどの板を連結させているのか、板の並びがわからなくならないように、連番をふったシールを貼っておきました。テーブルのリメイクで一番大変だったのはこのダボ穴開けでした。でも、ぴったりハマって完成した時は、達成感がありましたよ!
ドリルの刃を購入するときの注意。ドリルドライバーは、丸棒軸も六角軸も取り付け可能。インパクトドライバーの場合は六角しかつけられません。お手持ちのドライバーの種類を確認して購入しましょう。
板を接着するときのハタガネを自作
ダボ穴ができたら、木工用ボンドで接着していきます。接着強度を上げるために、両脇からグッと抑える治具が必要です。「クランプ」や「ハタガネ」と呼ばれるものがそれなのですが、今回は60cmの板を接着するので、ハタガネを使います。
ハタガネは、一つ1500円くらいしますし、そんなに頻繁に使うものでもないので自作をしている人も多いです。
材料は全ネジ4本、蝶ナット8個、挟み込む板4枚です。全ネジのサイズは色々ありますが、3/8×1000のサイズが安くて適度な太さがあって丈夫そうだったので、それを選びました。蝶ナットもそれに合わせたサイズをゲット。2本のハタガネを作るための材料費は532円です。
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全ネジと蝶ナットは、コメリやカインズホームにはなかったのですが、ロイヤルホームセンターの資材館にたくさんありました。プロの方も利用するような大きな店舗で比較的見つけやすいのかもしれませんね。
端材は家にあった棚板をノコギリで切って用意しました。島忠ホームズには1枚50円ほどで売っていましたよ。板に10mmのドリルビットで4箇所穴を開けて、全ネジを通したら出来上がりです。超簡単!
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ハタガネの用意ができたら、木工用ボンドを塗っていきます。ダボ穴の中と側面にたっぷり塗り、全部が繋がったらハタガネで挟み、蝶ナットをグッと締めます。蝶ナットなので手で簡単に締められます。(蝶ナットがなければ六角ナットでも可)
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ハタガネで締めると、木工用ボンドが溢れました。このまま2日間放置して乾かすと、ボンドが透明になり、しっかりと固まった様子。かなりの強度で接着できています。これで天板の基礎が完成。
はみ出したボンドは、固まってしまうと取れなくなってしまうので、布などで拭き取っておきましょう。
今回は塗装する前に接着してしまったのですが、以下の2点の理由から塗装してから接着した方が、よかったのではないかな?と感じました。接着→塗装にするか、塗装→接着にするかは、よく検討してくださいね。
- 隅々までムラなく塗れる
- 塗装後の木目模様の綺麗な方を表にするなどができる
ヤスリをかけて滑らかに
ボンドがくっついたら、ハタガネを外してヤスリをかけます。用意したのは#80、#120、#240の3種類。目の荒い#80からはじめ、次に#120、最後に目の細かい#240で滑らかにします。
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before
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after
オールドウッドワックスで、まるで古木のように
表面をヤスリで滑らかにしたら、塗装をします。今回私が選んだのはオールドウッドワックスというもの。名前の通り、まるで古木を使っているかのような、かっこいい雰囲気に仕上げられるワックスです。アンティークグレーというカラーを使っています。
缶を開けてびっくりなのは、匂いが全くしないところ!室内でも気にせず作業できました。柔らかく伸びも良いので、初心者でも簡単に塗ることができると思います。全体的に塗ったら30分ほど乾かし、綺麗な布で乾拭きするとツヤが出てきます。
60cm×90cmの天板を両面塗装して、使ったのは10分の1程度。値段は少しお高めですが、使い勝手の良さや仕上がりを見ると、めちゃくちゃお気に入りのワックスです。
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ワックスがついた布などを放置すると発火する危険があるので、タプタプの水に浸して保管した後、水分を含んだ状態でビニールなどに包み、捨てましょう。
天板を駒止め金具で反り防止
塗装が終わったら、足に取り付けて完成です。もともとあったこのテーブルの足は、幕板もついているタイプでしたので、駒止め金具を使って固定します。木は時間がたつにつれて反りが生じる性質があるため、それを防止する目的で駒止め金具を使うことにしました。
駒止め金具にはヨコとタテの2種類があって、長穴が木目に対して垂直になるように取り付けます。長穴が反りに対して遊びを作り、天板が反りで割れてしまうのも防ぎます。
天板の板はとても柔らかく、ビス留めも簡単にできたのですが、テーブルの足と幕板の部分はとてつもなく硬い木材でした。そのため、ビス留めをする時にネジの頭がなめてしまいました。硬い木材にビス留めをする場合は、ネジよりも細めのドリルで下穴を明けてからビス打ちをするとうまくいきます。
手作り天板でテーブルリメイクにかかった材料費
ハタガネも自作しましたので、全部合わせると6,127円です。内訳の詳細は下の通り。オールドワックスが高かったですね。余った塗料でまた何か作ってみたいと思います。
木材 | ホワイトウッド1×4 6F | @219円×4本 | 876円 |
木ダボ (マーキングポンチ入り) |
8×20 100個 マーキングポンチ5個 |
@899円×1箱 | 899円 |
木工用ボンド | 50g | @150円×1個 | 150円 |
紙やすり | #80、#120、#240を各1枚 | @60円×3枚 | 180円 |
オールドウッドワックス | アンティークグレー | @3,000円×1缶 | 3,000円 |
駒止め金具 | 縦穴4個、横穴2個 | @60円×6個 | 360円 |
軽天ビス | 100個入り1袋 | @130×1袋 | 130円 |
合計 | 5595円 |
ハタガネの材料
全ネジ | W3/8×1000 | @69×4本 | 276円 |
蝶ナット | W3/8 | @32×8個 | 256円 |
合計 | 532円 |
まとめ
天板が欠けてしまったテーブルを処分しようと解体を始めたら、天板があっさりと外れ、しかも本体はまだまだ綺麗だったことから、天板を手作りしてリメイクに挑戦してみました。始めてみると割と知らないことばかりで、作りながら色々覚えることができました。
木材はホームセンターでよく見かけるものなのですぐに買うことができましたが、特殊な金具はなかなか見つからず、苦労しました。ロイヤルホームセンターの資材館は種類が豊富で、バラ売りしてくれるのでお気に入りです。
自分でリメイクしたテーブルは愛着もひとしお。趣味と実益を兼ねたリメイクでDIYに挑戦してみませんか?