東京の都心から1時間ほど離れた町田市鶴川にある素敵な森のカフェを訪ねました。「武相荘」の名前の由来は、屋敷の主だった白洲次郎さんが、武蔵と相模の境にあるこの地にちなんで頭文字を取り、「無愛想」とかけて名づけたようです。名前の印象とは違い、スタッフの方々は笑顔で迎えてくださいました。
旧白州邸武相荘ってどんなところ?
白洲次郎の住んでいた邸宅
白洲次郎さんは戦後、吉田茂首相に請われてGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)との折衝にあたり、GHQ側に「従順ならざる唯一の日本人」と言わしめた気骨のある人だったようです。
白州次郎さんと正子さんは結婚し、1943年にこの屋敷に移り住みます。戦争が始まると食べ物を確保することが難しくなると考え、東京の郊外にある田圃と畑のついた家で、農業をしようと考えたようです。
2001年、「旧白洲邸、武相荘」として開館しました。白洲夫妻が家族とともに楽しく暮らした家はミュージアムとなり、当時の暮らしぶりを拝見することができます。
武相荘へのアクセス
静かな住宅街にあり、ナビに住所を入力して向かいましたが、わかりやすい場所に看板もあり、迷うことなく着くことができました。駐車場は16台分あり空いていました。
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道路脇に大きな看板。すぐにわかりました。
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駐車場の脇には、武相荘への入り口があります。ここから入ります。
電車の場合は小田急小田原線の鶴川駅が最寄駅です。バスに6分ほど乗り、バス停から徒歩5分です。バスは2ルートあり、10分に1本くらいの間隔で運行しています。
散策路を通り、さらに奥へ
入り口を入ると、すぐにいい感じの散策路が。写真を撮りながらゆっくり歩くと、すぐに上の方に建物が見えてきます。
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階段を登るとオープンカフェがありました。晩年までポルシェを乗り回していたという、車好きの白洲次郎を象徴するかのように、歴史を感じるようなラシックカーが置いてあります。少し錆びついたかき氷機も飾ってあって、すでに異空間にきたような感覚。
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立派な門の先にレストランとミュージアムが見えてきました。
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武相荘レストランのメニュー
武相荘レンストラン&カフェは、白洲夫妻の長女、牧山桂子さんの著書「白洲次郎・正子の食卓」、「白洲次郎・正子の夕餉」を参考に考えられているそうです。この他にもディナータイムにはコース料理もありました。
今回はランチタイムにオムライスとサンドウィッチをいただきました。ランチにしてはお値段は高め。プラス200円でアイスコーヒーもつけました。
武相荘のオムライス
オムライスの上に、牛肉の角切りがどかんと乗っています。とても柔らかく、ほろほろとほぐれる感じでした。カリカリになった玉ねぎのフレークも、サクサクで美味しくて楽しい食感です。
次郎のクラブハウスサンドウィッチ
トマトやハム、レタスなど彩鮮やかなサンドウィッチ。あっさりとした鶏肉も柔らかくて美味。ポテトやオニオンリングも乗って、ボリュームがありました。サクサクの焼き加減のパンが香ばしかったです。
森の中のほっとする空間
武相荘のカフェレストランの魅力はお料理だけではありません。緑に囲まれたロケーションと、情緒ある建物が良い雰囲気をかもし出しています。森の中で自然を感じながらほっとできる。癒しスポットという感じ。
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武相荘の料金、営業時間は
武相荘は無料で楽しめるところと、有料のところがあります。駐車場は無料で止められますし、入り口からカフェ、レストランのエリアは無料で入ることができます。ミュージアムは有料ですので、チケット売り場で入場券を購入します。
営業時間
ミュージアム | 10:00〜17:00 |
ショップ | 10:00〜17:00 |
レストラン | 11:00〜20:30 |
ミュージアム、レストラン、カフェなど、全部の施設が月曜定休です。ペットの同伴はできません。
ミュージアム内は残念ながら撮影禁止
武相荘ミュージアムの内部(屋内)は、残念ながら撮影禁止です。カメラはしまって、しばしの間、ご自身の目でタイムスリップを楽しみましょう。中に入ると懐かしい感じが一気にきます。
正子さんの書斎は、さっきまでそこに座っていたかのような雰囲気。囲炉裏の部屋には数々の品が展示されていました。外観は撮影OKなので、バシバシ撮りまくりました。
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ついでにミュージアムエリア内の散策路も一回り。竹林の空気を感じながら、石の階段を登り、森の中を撮影しました。回るのはほんの数分ですがいい雰囲気です。
小学生以下のお子さん(乳児はのぞく)は、ミュージアムエリアには入場できないので、注意してください。
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まとめ
白洲次郎さんは「日本で初めてジーンズを履いた人」と言われるほど、先進的な人でしたが、正子さんも、それまで女人禁制だった能の舞台に立ち、アメリカではスポーツに明け暮れるなど、女性進出の先駆けのような人です。
才能溢れた白洲夫婦が愛した「武相荘」を訪れると、独創的でアーチスティックなライフスタイルを体感することができるはずです。