古くて大きな昔ながらのタンス。引き出し部分を再利用してベッドサイドテーブルを作りました。アンティーク風になるような塗装、スマートな脚の付け方などの工夫をして、古いタンスからおしゃれ家具になりましたのでご紹介します。
引き出しを作る時の注意点
サイズに注意
引き出しがスムーズに動くために、正確な採寸と設計が必要です。今回の場合は既存の引き出しに合わせ、外側の箱を作ります。このように、上下左右それそれ2ミリずつの隙間を持たせることにしました。(木口テープを貼る箇所は、その厚みも考慮しましょう。
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まず箱のサイズを測り、そこに4ミリを足したサイズが、外側の箱の内寸になります。板の厚みを考慮して適切なサイズにカットします。今回使用するのはラワンのランバーコア(15ミリ厚)です。
正確にカットする
こちらが使う材料です。たまたま家にあった材料なので、自分でカットします。
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ホームセンターなどで、正確にカットしてもらったものなら心配はいりませんが、自分でカットする場合は慎重に行いましょう。1ミリのズレが致命的になります。丸鋸の刃の厚みも考慮し、内寸のサイズが正確に出るようにカットします。
トリマーで溝入れ加工をする
- 引き出し側(レールを通す溝)
- 外箱(背板をはめる溝)
まずは引き出し側の溝。今回はスライドレールは使わずに、端材の木材をレールがわりにします。木材の幅より少し広め。深さはレールの木材がすっぽり埋まる程度。トリマーの刃を調節しながら進めました。抵抗なくスルスルと動けばOK。左右が並行になるように注意。
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もう一つは外箱の背板をはめる溝です。背板には4ミリのベニヤ板を使いますので、6ミリの溝を入れました。サンダーをかけてバリを取ります。
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側板にレールを取り付ける
組み立てる前に、側板にレールを固定します。ここでも左右対称になるように気をつけて。ボンドとビスで固定。溝の入っている方が後ろ部分なので、前側に合わせて取り付けました。
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箱を組み立てる(ダボ継ぎ)
加工が終わったので組み立てます。ダボ穴を開ける方法はダボマーカーを使うのが一般的ですが、私はマスキングテープを使った方法でやっています。ダボマーカーよりも正確に位置が出せる気がします。真っ直ぐに穴を開けるのも割と難しいですし、ダボ継ぎは難易度高めですね。トリマーでビスケット穴を開ける方法も、いつか試してみたいと思います。
ジョイントカッターを使ったら簡単なんだろうなぁ・・・
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ダボ穴を開けられたら、ボンドをつける前に仮組みし、引き出しを入れてみて問題なければ組み立てていきます。
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今回は、さほど荷重はかからないものなので、ボンドだけにします。(ビスは入れません)しっかりと圧着して、一晩おきます。箱を作る時の圧着はゴムが便利です。ベルトクランプがなくてもしっかり圧着できるのでおすすめです。
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脚は角材をおしゃれに加工
脚の付け方には色々方法があるのですが、よりスマートに見える方法にしたかったので、オニメナットと家具脚用のマウントプレートを使ってみることにしました。ボルトが埋め込まれた家具脚も売っていますが、私は30ミリの角材で自作します。先端をカンナで削っただけですが、なんとなくそれっぽい?
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前板を取り付ける
前板部分の材料を切り出して取り付け。ちょうどいい位置に両面テープで固定してから
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ビスどめしました。
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最後に木口テープを貼ったのですが、前板部分に貼ったら引き出しが入らなくなってしまったので断念。木口テープを貼る分の余裕が計算されていませんでしたね・・・。まぁ、普段は見えないところだし良しとし、次回に活かします。
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ワトコオイルと水性ニスで塗装
ワトコオイルとニスって重ね塗りできるのか?ソファー横のサイドテーブルを作る時に、かなり調べました。
結論からすると、ワトコオイルをしっかり乾かしてから塗ればOKです。ワトコオイルの色にツヤを加えると、なんとなくアンティーク感が出たので、今回もこの方法で塗装してみました。
ワトコオイル(ナチュラル)を塗ってから24時間置き、完全に乾いたら水性ニスを塗っていきます。水性ニスは2時間ほどで乾くので、乾いたことを確認しては重ね塗り。この辺りはお好みですが、私は3回重ね塗りしました。
オニメナット+家具脚用マウントプレートでスマートな脚に
まずはオニメナットを本体に埋め込みます。ドリルで穴を開けてから、六角レンチを使って埋め込みます。
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次にマウントプレートを固定
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脚の中心にボルトを埋め込む穴を開けます。バイスで固定し、真っ直ぐに穴を開ける。かなり難しかったので、これも次回の課題。しっかりしたドリルガイドを作ろうと思います。
穴を開けたらボルトをねじこむのですが、ナットを二つ用意して、スパナで締めるか、インパクトドライバーにソケットをつけてしめると簡単にできます。
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マウントに取り付けて、しっかりと締める。
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完成です〜。
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ベッドサイドテーブルとして使いますが、リビングに置いても素敵ですし、鏡と合わせたらドレッサーにもなりそうですね!
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こちらが元になったタンス。たくさんあった引き出しも、残りあと一つになりました。ありがとう。
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まとめ
古いタンスの引き出しと、家にあったランバーコアの端材。家具脚のマウントプレートも家にあったもの。購入したのは30ミリの角材(コーナン)と取っ手(カインズホーム)のみ。ラワンのランバーコアにワトコオイルと水性ニスで塗装すると、アンティーク感が出て安っぽさがなくなります。
角材の脚も、ほんの少し先端を削っただけですが、おしゃれに仕上がったと思います。ダボ穴やボルト穴をあける時に、やはり真っ直ぐあけるのが難しかったので、またどこかでチャレンジしたいと思います!
最後までお読みいただきありがとうございました。