20年以上使った裁縫箱が、取っ手が取れたり引き出しが出しにくかったりと、だいぶ使いにくくなりました。端材の合板や中途半端に余った突板シートを有効活用してリメイクしたら、おしゃれでレトロな裁縫箱になりましたのでご紹介します。
まずは中身のチェック。使いやすさをイメージする
今回リメイクするのはこちらの木製の裁縫箱です。大きめの引き出しが2段。小引き出しが3個。一番上はフタがついている、よくある裁縫箱です。20年以上お世話になりました。
なるべくコンパクトにしたかったので、まずは中身を出して断捨離します。ボタンや切れ端など、いらないものを捨てると、引き出し2個の中に全部収まりました。
このままだと、ごちゃごちゃして、どこに何があるか分かりづらいので、仕切りを作ったり、小引き出しを2個を再利用したものを加えたりして、取り出しやすくて使いやすい裁縫箱にしたいと思います。
これでなんとなく、使いやすい裁縫箱の完成イメージができました。それではここからは実際の作り方を解説します。
段欠き・相欠き・溝加工をする
古い裁縫箱の引き出し部分をリメイクします。まずは前板部分を撤去。ボンドで貼ってあるだけのようなので、トンカチで内側から叩いて外しました。
外した部分をダイソーの板材(6mm厚)を使って作ります。まずは段欠き加工。切り出した材料の両脇を削って段をつけます。(深さ3ミリ)
それから底板にはまる溝を彫りました。
このような加工をするときは、ストレートガイドが便利なのですが、なんだかグラグラする・・と思ったら、ワッシャーの位置を間違えてました!!
説明書には書いてなかったんですよね。当たり前すぎて書いてないんでしょうか。これに気づいてからトリマーの作業が格段に向上しました。
ボンドを塗ってはめたら
圧着します。このくらいの小さな箱には、クランプよりも幅の太いゴムがやりやすい!
仕切りは相欠き加工で作ります。強力な両面テープで材料を貼り付けて
半分の位置まで貫通した溝を彫りました。一度に貫通させるのは負荷がかかりすぎて危険なので、3ミリずつ彫りました。
この加工を2枚にしたら、このように組んで
ボンドで固定しました
端にもう一枚、板(加工なし)をはめてボンドで接着します。直角を確認し、はみ出したボンドを拭き取ったら仕切りの完成。
本体を合板と突板シートで作る
裁縫箱の中身ができたので、次は本体を作ります。使うのは10ミリの合板。先ほど作った箱よりも、内寸が1センチ大きくなるようにします。
中に箱を入れた時に、上下左右に5ミリ余裕を持たせるイメージです。合板をカットして、裏面に突板シートを貼ります。
表面にも突板シートを貼るので、パテ埋めしたあとサンダーをかけて、表面を平らに整えました。
表にも突板シートを貼ります。ボンドを貼るのにスポンジを使ったら、いい感じでした。
全面に突板シートを貼り終えました。中に入る箱を重ねて、一番上の箱が半分くらい出る位置に墨をつけます。
ぐるっと1周。ずれないように。
そして丸鋸でカットしました。失敗は許されない箇所・・・。
切った箇所の木口にも突板シートを貼って、全体的にサンダーをかけ、突板シートの繋目を綺麗に整えてました。最後にワトコオイルのミディアムウォルナットで塗装をして、本体の完成です。
金具の取り付け
金具は3種類。取っ手・ロック金具・蝶番です。ロックする金具は、ロック金具、掛け金具、留め金具などの名称で販売されています。取っ手と掛け金具はカインズホームで購入しました。
本体は結構重さがあるので、ビス止め式よりはネジ止め式のものを探しました。ドリルで穴をあけ、裏からネジを差し込んで固定します。ねじの長さが合わなかったので、端材で調整しました。
ロック金具を取り付けて
蝶番は古い裁縫箱のものを再利用しました。
大人のお道具箱完成
出来上がった本体の中に、リメイクした箱を重ねながら、中身を入れてみました。一番下の箱は仕切りがないので、ハサミや定規など大きめのものを。
その上に小箱を二つ乗せて、その上に仕切りのついた箱を乗せました。一番上はよく使うものを。針山も古い裁縫箱のものをそのまま使っています。
いらないものを捨てたこともありますが、仕切りが付いて見やすくなったと思います。下の段のものを取るときは、一番上の箱を取り出し、小箱をスライドさせて取り出します。
完成!
まとめ
合板や余った突板シート、古い裁縫箱の引き出しや蝶番を再利用して、素敵な裁縫箱ができました!ひとつ残念だったのが、突板シートのボンドがついってしまった箇所があり、オイルがムラになってしまったこと。
ボンドを貼るときは、しっかりと四隅を固定して動かないようにするべきでした。木口に突板シートを貼るときが特に危ない。マスキングテープをするなどの処置をしないとダメでした。
トリマーのストレートガイドの取り付け方も間違っていたことに、今さら気づきました。これも独学DIYあるあるなのかもしれませんが、自分で間違いを見つけ、だんだんと上手になっていく感じもまた、楽しいですね!
最後までお読みくださりありがとうございます。参考になれば嬉しいです。