大きなタンスを再利用!キッチンの便利な隙間収納

背の高い昔ながらの洋服タンス。圧迫感もあるし、リフォームを進めていくと部屋の雰囲気とも合わなくなってきました。処分をする前に再利用できるものを残して、キッチンの隙間収納を作りましたのでご紹介します。
youtube動画はこちら

古いタンスは再利用できるか

今回再利用する古いタンスはこちら。1990年代の中頃に、家具屋さんで購入したものです。
古いタンスの再利用
昔のタンスはとてもしっかりと作られていて、引き出しは、箱部分も前板部分も厚みがあります。無垢材なので再利用できそうです。

上下が二つに分かれるので、上の部分を下ろして背を低くして使うことも可能です。
古いタンスの再利用
古いタンスの再利用

再利用するにあたり、使われている木材の材質を調べました。コンコンと叩いてみるとなんとなくわかり、無垢材は中身の詰まったゴンゴンという低い音。中が空洞のフラッシュ構造の板は、コンコンという軽い音。中が響いているような音がします。

音の感じでは、引き出し部分は無垢材。それ以外の場所はフラッシュ構造の板っぽい。それを確かめながら解体していきます。

横の板に、バールのようなものを差し込み、トンカチで外側に叩くと木ダボから外れます。接着剤は使われていなかったので、本当に簡単に外れました。
大きな家具の解体

解体してみると、引き出し以外は全て中が空洞のフラッシュ構造だということがわかりました。全部を無垢板で作ると重くなってしまうし、価格も高くなってしまうので納得です。

矢印の箇所を見てください。トンカチで叩くとへこんでしまい、中が空洞だということがわかります。
タンスの再利用

引き出し以外の部分は、切って組み立てなおしたりするのは、手間がかかりそうです。(できないことはないのですが・・・)ロータイプのキャビネットに作り替えても面白そうですが、今回は引き出しを再利用して作った隙間収納をご紹介します。

キッチンの作業台に引き出しをプラス

まずはこちらの作業台。矢印の部分にカゴを置いて、こまかいものを収納していました。この部分にスライドレールを使った引き出しを設置しようと思います。

引き出しをカットする

タンスの引き出しリメイク
引き出しが少し大きいので、サイズを合わせるためにカットします。まず、横の板を外します。タガネなどを使ってトンカチで叩くと外れますが、ボンドで接着している場合は外れにくいかもしれません。

材料を傷つけないように丁寧に。
タンスの引き出しリメイク
ノコギリで切ってから
タンスの引き出しリメイク
先ほど外した板をもとに戻します。
タンスの引き出しリメイク
スライドレールを両端に入れて、ピッタリのサイズになるように切れていたらOK。実はここで失敗していました(だいぶ小さくしてしまいました。調整方法についてはあとで説明します。)
タンスの引き出しリメイク

スライドレールの取り付け

引き出しにスライドレールを取り付けます。箱の真ん中に墨をつけて取り付けました。
スライドレールdiy
本体側は水平と並行に。正確に取り付けます。メジャーで高さを測って取り付けるよりも、木材などを重ねて水平に置き、取り付けた方が正確です。(ちょっとわかりにくいので、詳しく知りたい方は動画をご覧ください)
youtube動画はこちら
スライドレールdiy
片方を取り付けたら、反対側も同じ木材を台にして置き、取り付けます。

スライドレールの調整方法

実際に引き出しを入れてみてスムーズに動かない場合、いくつかの原因があります。まずは本体側。両方のレールが、きちんと水平と並行になっていない場合。引き出し側は、箱の大きさがピッタリでない場合です。

今回本体側は、木材を使って正確に取り付けているので、問題は引き出し側でした。引き出しは大きすぎても小さすぎてもうまく動きません。私の場合小さくしすぎたので、このように板をかましてレールを付け直し、調整しました。
スライドレールdiy
箱のサイズを決める時は、引き出しが入る場所の幅からスライドレールの厚みを引きます。箱が小さかった場合は足せばいいのですが、大きかった場合は削らないといけないので、大変ですね。

ピッタリより気持ち小さめに作ればいいのでしょうか・・。まあこれも経験で、何度か作るとコツが掴めるんではないかと思っています。

前板の塗装剥がし

前板の色が少し古い感じがしたので、塗装剥がし材を使って剥がしました。剥がし材をまんべんなく塗り、少し置いたらスクレイパーなどで削り落とします。
家具の塗装剥がし
なかなか大変だったのですが、ここまで落としました。剥離材を塗ってから少しおく時に、ラップをして乾燥させないようにすると、落としやすかったかも・・・
家具の塗装剥がし
最後にサンダーをかけてワトコオイル・ミディアムウォルナットで仕上げてこんな感じになりました。
家具の塗装剥がし
あとは前板をつけて完成です。
引き出リメイク

冷蔵庫の脇に隙間収納をプラス

もう一つは冷蔵庫と壁の間のわずかの隙間に入る収納を作ります。今度は引き出しを縦にしてキャスターをつけます。
引き出しの再利用
そして、このように受け桟と落下防止バーをつけて
引き出しの再利用
せいろやヨーグルトメーカー、蒸し器など、使用頻度の低い大きな調理器具をまとめて収納できるようにしました。
引き出しリメイク

突板シートを貼る

このままでもいいのですが、今回は突板シートを試してみることにしました。突板シートは本物の木材を薄くシート状にしたもので、それを貼ることで、本物の無垢材のように見えるというものです。

選んだのはホワイトオーク。貼る部分より一回り大きめにカットして、専用のボンド(2回塗りしました)を塗ってシートを被せます。
突板シートdiy
ローラーなどを使ってしっかりと貼り付けたあと、アイロンで接着。余った部分をカッターで切り落としたら、角を重点的にサンダーをかけてバリを取り、オイルで仕上げます。

カスガイを取っ手がわりに

最後に取っ手をつけます。カスガイを打ち付けて取っ手がわりにしました。カスガイの取っ手は、安くて可愛いので気に入っています。
引き出し再利用
これで完成です〜!冷蔵庫と壁の隙間のデットスペースにすっぽり!
隙間収納

トレイ収納は100均のワイヤーメッシュで

ついでにトレイ収納も作りました。材料はダイソーのワイヤーメッシュ(44cm×29.5cm)木材を使ってこのように曲げて
トレイ収納
キッチン台の脇に、ステップルで固定します。
カフェトレー収納
このように収納できます!
カフェトレー収納
トレイって割と収納に困るんですよね。マグネット式のものも市販されていますが、100均のワイヤーメッシュで簡単に安く作ることができますので、ぜひ作ってみてください。

まとめ

昔は物を持つことがステータスとされて、タンスも大きいものが多かったです。食器棚に比べ、洋服ダンスの場合は引き出し部分を再利用できる場合が多く、今回のタンスも引き出しはしっかりとした作りで、別のものとして再利用することができました。

前板の塗装剥がし、再塗装。突板シートの利用で、部屋の雰囲気に合わせたイメージで、古っぽさもなくなったと思います。

処分する前に少し考えてみると、もしかしたら少しのアイディアで、新しく素敵な空間を作ることができるかもしれませんよ。

最後までお読みいただきありがとうございます。参考になれば嬉しいです。