今回挑戦したのは、リビングの大きな掃き出し窓につけるローマンシェードカーテンです。手作りしようと思ったのは、費用を抑えたかったのと、装飾ポールを利用したかったこと。既製品にはない素朴な感じの仕上がりになりました。
難しそうに見えますが、仕組みを理解すれば割と簡単にできますよ。
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おしゃれで清潔。大きな窓のシェードカーテン
ヒダの多いカーテンは、裾の方にホコリがたまりやすく、カビも発生しやすくなります。その点シェードカーテンは使わない時は巻き上げるため、ほこりがたまりにくく潔感です。
巻き上げタイプにはロールスクリーンもありますが、巻き上げた時にできるヒダの感じがおしゃれで好みだったのと、すでにつけられた装飾ポールが取り外せなかったため、シェードカーテンを選びました。
シェードカーテンと言えば、縦長の小さな小窓や、腰の高さくらいの窓につけることが多いです。シェードカーテンの仕組みは、布に輪っかを縫い付けてそこに紐を通し、紐を引っ張ることによって巻き上げるというもの。
高さのある掃き出し窓のような大きな窓の場合は生地も大きくなる分、重さも出るので注意すべき点もいくつかあります。私が実際に作ってみて「これで正解だった」と思う点や、「こうした方がよかった」という失敗点も含めてお話しします。
手作りシェードカーテンの材料
お好みの生地
私が使ったのはシーチングという生地です。色が豊富で安く購入できることと、薄くて軽いところが良いと思いました。ただ若干シワがでやすくて、おろしたときに少し気になるかな?と思います。薄くて軽く、シワになりにくい生地が最適かと思います。
我が家の窓は、半分で140cmありますが、90cm幅の布を購入してしまいました。そのため巾継ぎをして使いましたが、ダブル巾を購入すれば良かったかなと思います。(ギャザーのあるカーテンよりも継ぎ目は目立ちますので)
ヘッドとウェイトは安い木材で
ヘッドというのは、布地をくっつける上の部分のバーで、ウェイトというのは布の下の部分に差し込むものです。どちらもホームセンターで安価で買える、ホワイトウッドを使いました。
ヘッドはワンバイツー、ウェイトはワンバイワンを使いました。
ファスナーテープ(マジックテープ)
ヘッドの木材に布を付けるためのものです。オスのテープをヘッド部分にタッカーでくっつけて、メスのテープは布に縫い付けました。
ヒートン
ヘッドの部分に差し込んで使います。内径14mmのものを選びました。スムーズに巻き上げられるようにするには、ある程度の大きさが必要です。
ブラインドコード
シェードを巻き上げるためのヒモです。直径2mmのものを選びました。
リングまたはループ付きテープ
布の裏に縫い付けて、ひもを通すためのものです。リングの場合は一つ一つ手縫い。リング付きテープの場合は1本1本ミシンで縫い付けます。予算の関係上、私はリングを一つ一つ縫い付けました。
フックとコードストッパー
巻き上げたあと、固定するためのものです。どちらもセリアで購入しました。
シェードカーテンの作り方
1.ヘッドの設置
これまでの我が家ではでは、レースのカーテンを普通のカーテンレールに吊るし、普通地のカーテンは木の装飾ポールで吊るしていました。この装飾ポールのネジがとても硬くて取り外せなかったので、ポールを利用してシェードカーテンを取り付けられないかと考えました。
ポールに巻きつけてしまおうかとも思いましたが、洗濯のことを考えると、ファスナーテープでくっつけるのがいい。丸いと不安定ですし、布を垂直に垂らすことができません。
そうなると下げたときのフォルムが美しくならないような気がして、ワンバイツーの板をビスでポールに取り付けることにしました。
ヘッドの木材にはオールドウッドワックスで塗装をしてから、タッカーできっちりとファスナーテープを取り付けました。バリバリと剥がす時に、結構な力が加わるので、両面テープなどで接着するよりも、タッカーを利用するのが良いと思いました。
これでヘッドの部分は完成です。ここでカーテンのサイズを決めるために、幅と高さをはかります。ヘッドの一番上から、レースのカーテンが隠れて、床につかないくらいまでの位置。実寸で正確なサイズをはかります。
2.布を縫う
出来上がりの寸法が出たら、生地を裁断します。両脇は1cmの三つ折り、上部分は6cmの三つ折り、下部分は7cmの三つ折りにするため、必要な縫い代も考慮して裁断します。生地が大きいので曲がらないように真っ直ぐ裁断します。
綺麗な四角形の状態に縫い上げるのが、シェードカーテンを作る上でとっても大切なことです。曲がらないように注意して裁断しましょう。
裁断できたら、巾継ぎ(生地の横幅が足りない場合のみ)→両脇を三つ折りして縫う→上部分を三つ折りして縫う→上部分にファスナーテープを縫い付ける→下部分を三つ折りして縫う。
下部分はウェイトの出入り口を残して縫います。
これで本体は完成。縫い代を折り曲げた状態で、縫う前にもう一度四角形になっているか確認しましょう。曲がっていたら縫い代で微調整します。あとはただ直線に縫うだけなので簡単ですね。
3.布にリングを縫い付ける
本体ができたら、布の裏面にリングを縫い付けます。リングのピッチ(間隔)は、30cmにしました。ピッチ=ヒダの数になります。ピッチが狭いとヒダが多くなってしまうので、大きなカーテンの場合はこのくらいが良いと思います。
リングテープ(ループ付きテープ)と言って、テープにすでにリングが縫い付けてあるものも売っています。30cmピッチのものが見つからなかったので、リングを購入して、一つ一つ縫い付けることにしました。
カーテンの裏に、30cm間隔の印をつけます。縦方向にも横方向にも真っ直ぐになるようにすることがポイント。リングの位置で、巻き上げた時に美しいヒダヒダができるかどうかが決まります。
まず上方向の三つ折りのすぐ下から30cmの位置に付けて、そこから下方向に等間隔で付けていきます。下の方ではピッタリ30cmにはならないかもしれませんが、最後に下の三つ折り部分のすぐ上に最後のリングを縫い付けます。
下の方からつけていくと、上の方で半端なヒダができてしまいます。シェードを巻き上げた時に上のヒダが揃っていた方が見栄えがいいのでこの方法にします。
下の方に半端なヒダができても、巻き上げると下に隠れてしまうのでOKなんですね。下の図で言うと、左がファスナーテープを縫い付けた上の部分。右がウェイトが入る下の部分です。
一枚目は全部手で縫い付けたのですが、ものすごく大変だったので、もう一枚はミシンの折り返し縫いを駆使して付けてみました。ミシンの縫い目を荒くして縫ったら割とうまくいきましたが、何個かダメにしてしまいました。(リングが割れてしまいました)
4.ヒートンとひもを使って取り付け
ヘッド部分に出来上がった布をくっつけます。
まずヘッドの一番外側にヒートンを一つ設置。次にカーテンの外側のリングから、ひもを通します。一番下のリングにひもを結んだら、そのまま上方向にひもをリングに通していきます。
一番上のリングを通したら、その真上に来るように、ヒートンをヘッドにねじり込みます。真上のヒートンを通って、一番外側のヒートンに通したら紐を切り、抜けないようにコードストッパーで止めておきます。
続いて次の列。同じように一番下のリングにひもを結んだら、そのまま上方向にひもをリングに通していきます。一番上のリングを通したら、その真上に来るように、ヒートンをヘッドにねじり込みます。真上のヒートンを通って、隣のヒートンを通し、一番外側のヒートンに通す。
紐を切り、先ほど通した紐と一緒にしてコードストッパーで止めます。これを繰り返し、合計5本の紐を通し終わりました。カーテンが下がった状態で、最終的に紐を同じ長さに揃えて切り、コードストッパーが抜けないように5本まとめて縛ります。
ここまでできたら、もう巻き上げることができます!巻き上がるかどうかとリングの位置が間違っていないかを確認しましょう。
5.壁にフックを取り付けて完成
あとは、巻き上げた後に、どう固定するかですが、フックとコードストッパーで割と簡単にできました。フックもコードストッパーもセリアで購入。フックにくるくると巻きつけた後、ストッパーで固定するだけです。
最初はくしゃくしゃになってしまうかもしれませんが、毎日使っているうちに折り目ができて、綺麗に巻き上がるようになります。巻き上げたあと手で綺麗に直したり、巻き上げながら折り畳んで行くようにするといいですよ。
作り終わってから気づいたのですが、壁にフックをつけなくても、このようにストッパーを使って止めることができます。
これが可能なら、壁がなくても止めることができるので、布3枚で作ってもよかったかもしれません。(壁がないと止められないと思っていたので)完成してから気づくことってよくあるんですよね。
参考になれば嬉しいです。
まとめ
リビングの大きな窓に、憧れのシェードカーテンを取り付けることができました。大きなシェードを作るときに苦労するのは、大きいだけに曲がりやすくなってしまうこと。綺麗な四角形に縫うこと、リングを等間隔で曲がらずに縫い付けることが大切でした。
そこだけ注意すれば、思った以上に素敵なシェードカーテンを自分で作ることができます。おしゃれで機能的なローマンシェードカーテン。見た目の素敵さを、何よりも窓辺を清潔に保てるところが気に入っています。
興味があればぜひ挑戦してみてくださいね。