梅雨の季節は、洗濯物を乾かすのがひと苦労です。そんな時、テレビのワイドショー番組などで、臭わない部屋干し洗濯術を紹介していました。湿度が高いこの季節は、日光に当てる天日干しよりも、環境を整えた室内干しのほうが臭わないというのは驚きです。さっそく試してみました。
生乾きの臭の原因
乾かしたはずの洗濯物から発せられる、あの嫌な生乾き臭の原因は、「モラクセラ菌」という菌だそうです。「モラクセラ菌」は、人間の肌や家の中など、あちこちに存在していて、ある条件下で増殖するときに、あの嫌な臭いを発しているのだそうです。
「モラクセラ菌」が増殖するのに必要なものは「水分」です。具体的には、「モラクセラ菌」が付いた衣類やタオルなどの洗濯物を濡れたままにしておくと、増殖して臭いを発するのだそうです。
このため、以下の3段階で生乾き臭対策に取り組まなければなりません。
- 洗濯を始める前の保管の仕方
- 洗濯するとき
- 洗濯した後の干し方
生乾き臭を防ぐ洗濯前の保管方法
濡れた物を洗濯機に放置はNG
実はこれ。私は今まで当たり前のようにやっていました。が!汚れものを濡れたままで、洗濯槽に放り込んだままにしておくと、密閉性が高いので最悪です。洗濯する前にどんどん菌が増殖してしまうんですね。では、どのように保管したら良いのでしょう?
穴の開いたランドリーバスケットに入れておく
脱いだ洗濯物をすぐに洗えることのほうが珍しいと言えます。だから、どうしても一時的にランドリーバスケットに収納しておくことになりますよね。多くのランドリーバスケットに穴が空いているのは、通気性をしっかりと確保できるようにするためです。
できれば、ランドリーボックスを複数用意し、濡れている洗濯物と、それほど濡れていない洗濯物に分けるのが賢明です。濡れたものを他のものと一緒に入れてしまうと、かごの中の衣類やタオルに水分が拡散してしまう恐れがあります。
生乾き臭を防ぐ洗濯方法
洗濯槽の容量の7割程度を目安に
汚れものを複数に分けて一時保管し多場合、濡れたものから先に洗濯するように心がけます。「モラクセラ菌」が増殖する前に、洗濯すれば、生乾き臭の発生を防ぐことを期待できるからです。
「モラクセラ菌」は熱に弱いので、風呂に使ったぬるま湯などを活用すると皮脂汚れがよく落ちます。また、「モラクセラ菌」は繊維の奥に入り込んでいる場合があります。回っている洗濯槽の中で互いにこすれ合うような状況するため、あまり入れ込み過ぎても、少なすぎてもダメです。
洗濯物の量は洗濯槽の7割程度が目安だそうです。うちの洗濯機は、水位設定を洗濯物の重さで決めるタイプだったため、水が少なくなりがちでした。そのため水位設定は手動で行っています。
湿度の高い梅雨の時期は、脱水時間を多めに
「モラクセラ菌」の増殖を促す「水分」をできるだけ取り除くために、梅雨の時期は脱水時間を多めにすると無難です。脱水を途中で止めて、乾いたタオルを入れて、再び脱水するという裏技もあります。
それでも生乾き臭がする場合は酸素系漂白剤で除菌
しっかりと洗濯したはずの衣類やタオルがまだ臭う場合もあります。洗濯した直後は臭わなくても、水で濡れたら生乾き臭が復活します。そうした時は、酸素系漂白剤で風呂の温度より少し熱いくらいの湯に付け置き洗いします。
「酸素系漂白剤」は水に溶けると活性酸素を出し、その酸化力で臭いの元を殺菌します。40度から60度程度のお湯でその殺菌力は高まります。漂白剤の「つけおき」で表示された量を混ぜて、1~2時間つけます。
酸素系漂白剤は、塩素系漂白剤よりも漂白力は劣りますが、繊維へのダメージを抑えます。ただ、使用上の注意をよく読んで、以下の点に注意を払います。
- 水洗いできないものには使用できない。
- 粉末タイプの場合、毛や絹など動物性繊維には使用できない。
- ボタンやファスナーなど金属があると化学反応を起こす。
- 生地に金属染料が使用されている場合も、化学反応を起こし、色が抜けたり繊維を傷める恐れがある。
私が使ったのはコレ
色柄物にも使えて、除菌効果がありそうなもの。スーパーやドラックストアで色々な製品が売っています。
風のあたる部屋干しは、天日干しよりも効果的
最後に干し方です。梅雨の時期は、晴れた日が少なく、日光による天日干しができないため、洗濯物が溜まってしまいます。しかし、この梅雨の時期は、湿気が多いために、「モラクセラ菌」を増殖させる恐れがあるそうです。なぜなら、「モラクセラ菌」は、「紫外線に強い」という性質を持っているからだそうです。
このため、風通しの良い部屋の中央や廊下に干すほうが、生乾き臭対策には効果的です。部屋干しの場合、少しでも日の当たるように、カーテンレールにかける人も多いですが、窓際は湿気が多いからNGだそうです。
エアコンを除湿にしたり、扇風機の風を当てるなど、風通しを良くします。エアコンの除湿と扇風機を両方やっても効果的です。ハンガーにかける場合は、「アーチ干し」にして、風を通します。
まとめ
- 濡れた物を洗濯機の中で放置せず、通気性の良いかごにいれておく
- 洗濯物の量は洗濯槽の7割程度を目安にする
- 脱水はいつもより強めに
- 酸素系漂白剤を使うとスッキリ
- カーテンレールには干さない
- 風通しがよくなるアーチ干しがGood
洗濯機に濡れた洗濯物を一晩放置し、カーテンレールに干していたダメダメな私。洗濯をする前の保管方法や、洗濯の仕方、干し方など、ちょっとした工夫で防げるということを知って、部屋干しが怖くなくなりました。上手に梅雨を乗り切れそうです。